それ、どのくらい使いますか?
プログラミング教育が話題になってから、さまざまなロボットやプログラミングできる教材が発表されていますが、電池式と充電式のメリット、デメリットを学校で保管することを想定して判断することは重要なポイントです。
充電式は、ケーブルなのかQiiなのか、電池式は乾電池なのかボタン電池なのか、この辺りにもすこし気を配ってみてください。
充電式はその内蔵電池の寿命を今一度確認する必要があります。タブレットブームでわいた、5年ほど前、タブレットの充電池が実は2年くらいすると弱ってきて、充電してもケーブルを抜くとすぐに電源が落ちてしまうなんてことが頻繁にありました。その後、電池交換を視野に入れたり、リース期間を3年にしたりなど対策が講じらました。
充電式の電池は交換できるのか?それともその寿命の間使えれば廃棄で良いのか?コストと使う見通しというものを考えましょう。
また充電式の多くはUSBケーブルで充電するものが多く、買った機器の台数だけ電源を確保しなくてはなりません。ケーブルが付属していないものもありますし、多くの電源をUSBでとるには、ハブが必要になります。
最近スマホの充電でもお馴染みの、Qii(チー)は置くだけで充電するのでとても手軽です。いちいちケーブルを抜き差ししなくて良いのですが、充電器は電源を必要とするので、電源タップはたくさん必要になります。専用の充電器を置く場所も必要なので保管場所の確保は忘れずに。
電池式のものは、本体が壊れなければ、かなり長く利用できます。ドライバーで裏を開けないといけないというものは、たしかに面倒です。今すぐ使う人に電池交換が必要になったら急にドライバーなんかないかも…と考えるかもしれませんが、しかし、この不安は裏側に「買ってもその時だけで後々使わなくなる」という経験が隠れています。気付いた時には電池が切れているというのは、毎日のように使っていれば、だんだん動作がおかしくなるので、完全に切れる前に気づくので、起こりづらいはずなのです。
ちなみに、ロボット系は電池が弱くなってくると駆動に異常が出始めます。思ったように曲がらない、速度が出ないなど、動きに違和感を感じたら電池交換すると治ることがしばしばあります。電池を新品でいれてからどのくらいもつのかは、使用頻度に左右されますが、メーカーには確認しておくと良いでしょう。
逆に電池を入れっぱなしで放置して、久しぶりに使おうと思ったら電池切れ。このパターンはある意味最悪です。乾電池を入れるタイプのものは、ずっと使わないのに入れっぱなしにすると、何年かして液漏れの心配などがあります。
頻繁に使っていくことが想定できていて、その機器を買うなら、管理も頭に入れておく必要がありますし、管理が出来る方は、電池交換に関してもチェックしています。乾電池で動くものは、いつもフルパワーで動いてもらうためにも、もったいなくても毎年全て電池を交換するなど管理のルールを決めてしまうと良いでしょう。
裏側がビスどめなのは、いたずら防止にもなりますし、すぐに電池が抜けてしまうトラブルや、接触不良にも強いと考えられます。落としたりする可能性があるなら、逆に安心とも言えます。
見栄えが良く、面白い機能がたくさんあったとしても、管理が疎かになると残念なことになりがちです。購入の際は、保管場所、充電方法、管理なども冷静に考えて、お迎えする準備をしてご購入されることをおすすめします。
電池の前にもうひとつ。何よりその教材の使い道は何ですか?
何にでも使えるのは夢が広がりますが、高価なものが多いです。そして使う人がデモ以外の使い方を思いつくか?もポイントです。同じことを他のものでもできませんか?
授業に使いたいのであれば、まず最初は安価で、目的が絞られているものをひとつだけ買ってみて、一人でやるのではなく、学校内で見てもらって研究してみるのも大切です。
一方クラブなどで使うなら、自由が利くものを与えれば、子供は無限大に使い方を思いつくでしょうけれど、使用頻度が低ければアイデアも浮かびません。どんどん使わせてあげられるものか、それだけの台数を購入できるかなどじっくり考えましょう。
使用頻度があがれば、電池だけでなく、破損も起こりがちです。保証期間や部品はどうやって購入できるのかも要チェックですね。
実際に自分が「どんなシーンで」どう使いたいのか、管理は「誰が」するのか、(これが一番大事)今面白くても、バージョンアップや他社の新製品が出たとき、あなたの考える目的にとって、ゆるぎない使い方ができそうか。
目先の派手さや面白さだけで買うのは使い捨てのおもちゃなら良いですが、限られた予算で、効果的な活用を考えるなら、あわてず、授業のベテランの先生も交えて、自腹だから自分のクラスだけが使えばいいとかではなく、同じ学年で話し合う機会をお持ちになるのも大切ではないかと思うのです。
派手で楽しいだけで、学習の上で子どもに必要なことが記憶に何も残らないものでないか?子どもに考える余地を与えられるかは、その教材の大切な選択ポイントでもあり、先生ご自身の授業の目的、組み立て方、声のかけ方、評価の仕方にかかっているのではないでしょうか?
最後に、さまざまな機器の管理は支援員がいれば、かなり軽減できます。支援員の仕事の中で地味だけどもっとも効果を発揮するのは、機器の管理などの環境整備支援であることをこの機会に見直して、支援員さんがいるのに、そのお仕事をお願いしていないなら、ぜひご相談されることをおすすめします。
形だって大切だ。もちろんその意味も伝えたい。
今日はいい報告を聞いた。支援員さんが子どもたちに、機器の片付け方を教えて、任せて、後で見たらちゃんとコード類も教えたように綺麗に片付いてたってきいて、こんな役割も私たちが担えることが嬉しかった。
後で使いやすいように、安全であるように、必然があってそこに片付ける。
子どもたちに自由に使わせたいなら、大切に扱うことは教えるべきなんだ。おうちに無いような、すごいものを使わせたいなら、お金をかけて環境を整えてあげたいなら。そういうことを私たち自身が理解しておく必要がある。支援員はケーブルのまとめ方や、整頓の仕方、設置のアイデア、利用率の把握、そう言ったところを担うことで、先生方が安心して子どもたちに手渡せる、任せられる環境を作れる。その時間をもらえたらありがたい。ほんの3分でもいいのだ。
そのためには週1回は最低でも訪問したい。とはいえ、簡単じゃ無いのだから、月1回でもいいから現場に行っては、整えていくことや、発信していくことを努力したい。声をかけたり、掲示物で促したり、そしてやってみせたり。私たちが機器を綺麗にしたり、整頓したり、大事に扱う姿をみせれば、小さい子供はまねをする。
「せんせー、今日はタブレット使いますか?」「つかいますよ。運ぶのいっしょに手伝ってくれますか?」というやりとりが自然にできるようになる。大事に運んでそっと机におくようになる。
実は一人一台をやってみてショッキングな結果になってしまったところを知っている。中学生だけど、子どもだから扱いが雑、だから堅牢性が大事?それではいたちごっこだ。たしかに文教向けモデルというものまで出てきて、そりゃあ丈夫だ。それが買えるならそれも良い。だけどそれでも壊れるのだ。大切にすることを最近の子供はおうちで躾けられていないケースが多いと感じるがいかがだろうか。
去年の支援では、3年生にタブレットを、保管庫からもってきて机に運ぶまでを教えることから始めた。一人一台ずつとってくる。席に着くまで両手でしっかり抱えて机に運ぶ。机の上に真ん中におく。片付ける時もおなじ。そういうことって、もちろん安全ならどんな持ち方でもいいだろうなんてツッコミが入りそうだが、確実なものをひとつ教えておくのはとても意味がある。どんなに教えたって、だんだんいい加減になっていく。個人差がでる。性格もでる。自由にさせたいなら、わかりやすい形からでもいいから、安全を教えて、なぜそうなのかももちろん教えていけたら、ひいては情報安全という名のリテラシーが育つのでは無いかと思う。こまかいことを言えば、なぜ両手で持つの?なぜ机の真ん中におくの?なども考えさせなさいとか言われそうだけど。細かいことはみなさんのやり方でいいと思う。
物理的な扱いの理解は、ひいてはコンピュータや精密機器の性質を知るに至る。
コンピュータの基本的な操作の理解は、ひいてはコンピュータの仕組みをしることになる。
インターネットから情報を得ることや、発信することで、インターネットの仕組みを理解していくところに繋げていきたい。仕組みがわかれば、何が自分にとって危険になるのかを考えるきっかけになる。
以前情報モラルの講習を5年生やったときに、サーバーに情報があがっていく仕組みと、それを閲覧できる仕組みを簡単に話したら、顔色が変わった。ダイレクトメッセージは、自分のケータイから友達のケータイに直接届くんだと思っている子がほとんどだったから。
支援員さんに伝えておきたいスキルがどんどん増えていくけれど、大変だろうけど、こういうことができることも支援員に必要なんじゃ無いだろうか。もう本当に果てしない。けど、モチベーションはそれに反して上がるのだ。
ICT支援ってどこまでやるの?
これだけ電子工作ブームだと、支援してて教材の作成手伝わされる可能性はあって、すでに、ハンダ付けやってとか、未経験者には厳しいご依頼がきたりしてますが、支援してて、やっぱりハンダ作業は受けない方がよろしいなと思う。
でも、頼まれるとできる男性支援員さんなどはやっちゃったりして後で収拾が大変なことになりますが、(年代的に男女が技術家庭で別れてた時代の女子はハンダやってないので、自ずと男性支援員さんがこれを仕方なく受けてしまう、いやむしろ喜んでうけてしまうことすらあります。)ハンダ付けだって溶かしてくっつけりゃいいってもんじゃなく。やったことあるからって、そのクオリティには差があります。
じゃあねじ止めくらいならいいか?っていうと、バイクの整備を自分でやってた私的にはネジを締めるだけの作業でも、本来一個ずつ、ギューギュー締めたらダメで、まずそのパーツに着くネジを仮止めしてからでないと、一箇所ギューっと締めちゃったら反対側が届かなくなったりするので、技術の物理的な教材作成を支援するならそういう話もしなきゃいけなくなるので、ほんともうきりがないわけです。
なので、ICT支援員さんの仕事の可否は、これができますできませんって一覧作っても限界がありますから、まず、法的にできないことというのを明確にすることと、ICT支援以外の作業はあくまで安全で問題のない範囲でサービスとなるのだと思います。そこの可否を判断するためにマネージャーが必要で、専門知識や技術が必要ならそういったところをご紹介するということもマネージャーが担ってもいいのかなと思うのです。
現場に入る人とマネジメントする人が別にいることは必須なのです。ただし、そのスキルは機器に詳しいとかそういうことよりも、交渉術やコンプライアンス、人をマネジメントすることに特化した能力が必要で、それには論理的な思考も冷静な判断力も必要です。
支援員というのは、何でも屋ならいいのではない。クオリティもそうですが、逆に軽率に受けたら迷惑をかける可能性だってあるのです。
お客様の損得を優先的に考えるなら、なおさらでしょう。私を知っている人がこれを読んだら、「お前は何でも屋じゃないか」というかも知れませんが、無茶なことを受ける場合、不遜にも自分ができると思ってるのではなく、必ず表には出せない事情があって、止むを得ず受けていることがほとんどです。
次年度は個人的に本当に大変な年になります。
支援員マネジメントとは何か、あらためて示せるだけの仕事をしたいと思います。
ICT支援員はこんなことができてほしい
先日、私個人のプロデュースでICT支援員さんを導入したのだが、ICT支援員に何がやってもらえるのかがまだまだ全然周知されてないんだと、毎回説明のたびに感じる。ああでも、私が思ってる支援は本当にスタンダードなのだろうか。とはいえ、「そんなことも頼めるんですか?!」っていう反応は嬉しい。
少なくとも私がプロデュースするなら
●授業支援
授業への立会い(障害発生時の対応や子供達の操作支援、先生の操作の黒子など)
授業の教材作成
授業のための機材運搬設置片付け
●校務支援
先生方へのOfficeやその他校務で使用するソフトのサポート
作業効率をあげるためのICT活用のご提案
ホームページ更新・ホームページ更新に伴う写真・動画撮影と、その編集
学校調査アンケート集計
連絡網アプリや校内のアカウント管理
●環境整備支援
ICT機器の保管場所や設置場所のみなおし
各機器のラベリングと管理
定期的な動作検証・清掃
保守業者への適切な連絡
●教員研修
電子黒板、実物投影機、各種ソフトウェア、プログラミング環境など、ニーズに合わせた研修
このあたりがデフォルトだと思う。
そもそも先生が使い方にとまどうものが多い上に、各部屋に配備していつでも使える状態でないために、こういった仕事が発生しているわけで、本来ICTは業務効率化のために使われるべきだと思うのに、反対に手間がかかってしまっている。
私が経験上一番お役に立てるのは、その部分を埋める仕事である。ただ、それだけなら、そのうち要らなくなる仕事だと思われても仕方ない。自分自身いずれ消えゆく補助輪であると思っていた。
各部屋に機器が整備されて、子供達も一人一台、すべてがオンラインで動き、なにもかも自動化された世界。
しかし、例えば「○時間目は〇〇をやるので、提示機器を準備しておいてください。タブレットはグループで使うので10台と先生用1台でいいかな、あ、あと、この教材をあらかじめ配布しておいてください」なんてご依頼をいただいた場合、固定された機器ではできることに限りがある。(さらにお金をかけるなら可動式で部屋中どこにでも投影できればいいのだろうけど)そして、先生の頭にあるイメージからその先を想像するのは、人だからできる場合も多いだろう。
提示装置はどの位置にセットしておけば良く、タブレットは10台といってもトラブル対応のためにあと2〜3台は持って行って同じ状態にしておくとか、あらかじめ配布する資料を万が一消してしまったりする可能性を考慮してその教材をUSBなどに入れて持っていくなど、つまりその先生のやりたいことを一方先んじて叶えていくことができるのだ。
こう書いていると、支援員要らずのシステムって、こうだなあと思い浮かんでしまうので、自ら仕事を葬り去ってしまいそうだが。
話がそれらが、データが消えるのは自動保存があれば良く、クラウドに定期的に自動保存されるアプリなら、消えてしまっても端末を変えて続きができるだろう。クラウドの良さはそこなので、手動保存ではなく、リアルタイムでクラウドにアップデートがいいだろうな。
そういうお話を一校一校回ってしていけたら、もっと良い支援ができるのに、と歯がゆい。
ただし、これほどやらねばならないと使命感に燃えている支援員もそこまで多くはないかもしれない。
でも、少なくともこの仕事をしていて、これだけのお役に立てるなら、そう簡単にはこの仕事はなくならないと思っている。
個々の先生に、子供たちに、臨機応変な対応をすることができる。だからこそ人間が支援する意味がある。
少なくとも私がプロデュースする以上は、そういったニーズに応えていける支援がしたいし、支援員さんにもそれなりの報酬があってほしい。もちろんお客様に大きすぎる負担がないようにもしたい。本当に難しいけれど、お金をかけて意味があったと実感してもらえるだけの仕事がしたいのだ。
ICT支援員をマネジメントするために
今日も朝からLINEとメールとメッセンジャーでヘルプサポート中。
あまり私って普段何やってるか、誰にもわかってもらえていないのですが、実は一日中色んな支援員さんや先生や、会社の人たちからのご質問などを、実際に実験したり、調べたり、問い合わせたりと、やっては返信をし、またその間をつないで回答を導き出したりするのが一番手間と時間のかかる仕事かもしれません。今もLINEのスレッドは4つが行き来してます。
今朝ふとみつけたミラーリングの実験と、専門家への問い合わせ。これはいいところまできましたよ。ふふふ。
Excelの障害に関する問い合わせ
これは意外と根深い。気にはしていましたが実際に出てきたので、対応ができればまた謎が解けそう。
学校内での運用ルールについて
これは誰に聞けばいいのか?が問題です。
学校購入したい機器のお見積もりについて
こちらは割とかんたん。
学校で使いたいという動画について
場合によっては著作権とかなんとかかんとか…
Windows10の新機能について
私立の学校さんからの使い方問い合わせです。
プラグラミングについて
研修やってーってはなし。ビスケット。
やるならブラウザ入れないとだめだよーとか。
学校との顔合わせの日程調整
こちらは新しい支援員さんを導入するはなし
全国学力調査の音声ファイルについて
中学校支援員さんから現状報告
ネットワーク障害の切り分け方について
新しい人が増えてきたので今一度手順を明確にしておきたい。
学校とのスケジュール調整の困りごと
これも割とよくある。
朝8時からずっとこんな感じで次々と送られてきます。それを一人で答えてるわけではなく、わかる人を探す時もあります。
それぞれが別の現場にいるので、環境も使っているソフトもハードも様々。
ただググればいいのではなく、ググったら確かめないと確実ではない場合があります。
物によってはググったって出てこない。
人に聞くにしても適切なところにきかないとうまくいきません。
このあたりが誰と知り合いか?なんていうところにポイントがあって、メーカーに直に聞けばわかるかというとそうでもない。メーカーの中でも、ヘルプデスクじゃなくて、「この人!」という人を捕まえるとすぐわかる場合があります。普段からせっせと関わるしかないし、こちらも一方的な情報搾取ではなく、お返しができるような考え方でありたいです。
自社の保守対応だって、そういう人と人とのつながりを見ていないと、回り回っていつまでも答えがでないことだってあります。スキルのみならず権限という部分でも。
また、同じ自治体の支援員さんたちが連携することが大切で、二度手間を防ぐ意味でも、繋がっていること+そこで流れる情報の裏を取る人(ここでは私)が揃っていてはじめてチームで動く方が出てきます。
ただ支援員さん同士が繋がっても、デマが流れてみんなであちこちトラブル発生させてしまったら困ります。だから精査が必要です。
大きな自治体の場合、障害対応も忖度があったほうがいいです。機械的に受付順です、ってしてしまうと、明日公開授業なのにネットが!!!という学校が間に合わなくなる。
それなら「いつでもいいよー」と言われたものを後にして、先に技術者さんを緊急の方に優先的に回す必要があります。でもその緊急性は受付をしている所ではわかりません。たくさんの連絡がひっきりなしに入って測るのが難しいので、事情がみえている支援員さんからの情報が必要なのです。
こうやって指示を出してできたかどうかの返事待ちにFacebook書いたり、移動したりしてます。
たまに自分の必要なものをキンコーズとかで印刷してホチキス止めてたり(笑)研修会で喋ってたり、打ち合わせしてたり。
支援員さんをマネジメントするって、さらにもっと大事なのはこれだけじゃなく、困ったよーって問題解決と、嫌だな困ったなというストレスを解消してあげるための会話、でも、それもただ、ご飯でも食べさせて、うんうん、と肯定しておけばガス抜きになるなんて安直なのは、支援員さんを馬鹿にしてるとしか言えません。
話をきちんときく。整理する。
正しい判断と先入観にとらわれている部分を切り分ける。間違っているなら、繰り返さないためにもそこは指摘する。
対策をいくつか講じる。何が一番三方よしかを考える。難しい部分は手助けをする。
他に頼める人に助けを頼めるように橋渡しする。
そういうことがないなら、多分なんとなく運だけで、トラブルさえなければうまくいってるという評価で、だらだらと特に成果もなく、ローカルには助かるねと言われてても、ただ人手が増えただけになってしまうでしょう。そして溶け込んでまた忙しさはぶり返していくのです。
支援員さんを、働く人をマネジメントするって、その仕事の技術があるだけではできやしないのです。まったくちがう部分もトレーニングや勉強すべきことがあると思っています。
私もまだまだ日々勉強と経験です。
学校に関わろうとする様々な人へ
学校で働く人が増えていく中、先生以外の色んな大人を学校に勤務させる際、私はこんな不安があると思っています。
1.現在の教育と昔の教育の違い
2.特別な支援を要する子供への対応
3.衛生面などに関すること
4.セキュリティに関すること
5.学校のお金について
6.安全とモラル
今はICT支援員さんたちにこういったことを徹底していこうとしているのが私の方針です。
他にもありますが、こういうことをしっかり事前に理解してから、学校に人を派遣していますか?
営業さんやボランティアさん、最近では放課後にこどもたちの学習を手伝ったり、プログラミングを教える人もいます。
でも、技術や知識があっても、学校というところは会社とは違う。この特殊な環境で働く人は、一度は必ず上記のことを学んでから入る方が良いと思うのですがいかがでしょう?
今後学校でそういうことをしたいと思っている人に、そういった事前研修を、行いたいと考えています。
必要があればご相談ください。
info☆pa-rana.com(☆を@にしてください)
メールには
お名前
ご所属
ご住所
電話番号
連絡がとれるメールアドレス
どんなお仕事で学校に入る予定か
などを明記してください。
RAnA 代表
五十嵐 晶子
学校で働く人になるために
ICT支援員になった時に。
私たちは色んな先生や子供たちを支援します。
全ての先生や子どもたちに平等にあたりたいと思うでしょうけれど、相手は生きた人間です。
運が良ければすぐにあなたをすぐに好きになってくれるかも知れません。
偶然あなたがすぐに解決できることを相談してくれるかも知れません。
うまく解決したり、何かを作ったら、思い切り「ありがとう」と言ってくれるかもしれません。きっとステキな時間が過ごせます…と言われたり、学校で必要な仕事です…と言われてこの仕事をすることにした方もいるかも知れません。
しかし、聞いてください。もしかしたら、あなたのことがあまり好きでない人もいるかも知れません。
先生も、子供たちも、そこにいるのは生きていてそれぞれの人生が文化が価値観がある「人」です。
今日は体調が悪い人かも知れません。
仕事で辛いことがある人かも知れません。
プライベートに何かお困りごとがある人かも知れません。
あなたにきつく当たる人もいるかも知れません。
全くわからないことを質問してきて、答えられないとがっかりされてしまうかも知れません。
でも、それは相手が悪い、相性が悪い、文化が違う、そんな簡単に見切りをつけないでください。世の中確かに誰とでもやっていけるなんてことはないかも知れません。
だけど、これらはひとつひとつ、ある程度、発生する確率をコントロールすることができます。そのためにやるべきことを書いてみたいと思います。
1.自分を整えましょう。
笑顔で挨拶をしましょう。
丁寧な言葉を使いましょう。
毎日お風呂に入りましょう。
手を洗いましょう。
歯を磨きましょう。
慎重に動きましょう。
丁寧にものを扱いましょう。
身の回りを清潔に、綺麗に、
働く場所を少しずつ整理整頓をしましょう。
埃や汚れ取ってみましょう。
そういうのを嫌う人は少ないです。
健康に気を使いましょう。
お酒は飲み過ぎないようにしましょう。
食べ過ぎに気をつけましょう。
たまには歩きましょう。
できるだけよく眠りましょう。
何より自分自身が元気で健康でないと、
どこかが痛い、苦しい時に、「怒り」や「悲しみ」はやってきます。
人を許せなくなります。
2.観察しましょう。
先生方の様子を見てみましょう。
先生方の発言に注意を向けましょう。
それぞれの先生がどんな方なのか、時々でいいので、その人自身を観察しましょう。
どんなことがお好きなのか、趣味はなにか。
そして何が嫌いなのか。どんなことが得意なのか、苦手なのか、興味をもってみましょう。
学校でどんな授業が行われているのかにも興味を持ちましょう。
子供達の様子に注意を向けましょう。
どんな話をしているか、どんな服装をしているか、もちものなども見てみましょう。
学校の掲示物を見てみましょう。
子供の作品だけでなく、新聞やポスターも。
その学校に馴染みのあるものを、そこでの方言みたいなものを、わからなければどんどん聞きましょう。
3.自分から調べましょう
学校にあるものをもう一度、知っていると思っているソフトでも、基礎から復習しておきましょう。
知っているソフトや機器でも、メーカーかバージョンが違うならどこが違うのか確認しましょう。
教科書や教材をよく見てみましょう。
自分たちが小学生だった頃とは変わったところがたくさんあります。
それより、当時は子供だったので知らなかった目的が今なら分かるかもしれません。
相手の世界を知ることで、見えてくることがたくさんあります。
相手の世界の言葉で話しましょう。
あなたが思うよりずっと学校教育は深く広い。
日本だけでも多様な文化や歴史がある。
自分の価値観だけを狭い考え方だけを正義にして学校に挑戦するのは無謀です。
私たち支援員は何より広い心で、広い守備範囲で、そして強い心と体でこの仕事に臨まなくては、本当の意味での支援になりません。
我々こそ、多くの情報を冷静に、的確に見て、聞いて、考えて、判断してさらに、アイデアを次々と発信していかなくてはいけないのです。
そうでないなら、ただの製品や機械の使い方を教えるだけなら、我々はいずれもう5年もしたらAIに取って代わられてもおかしくないのです。
好き嫌いで仕事の相手を選んでしまったら、
その支援では学校を支えられない。
自分を今より少しでも多くの相手に好きになってもらう方法は、たくさんあるのです。
心と体と教養の安定を保つ努力はいくつになってもできるものです。その仕事を本当に続けたい、人の役に立ちたいなら。支援するというのは、安心を与えられる人になることですから。