学校で働く人になるために

ICT支援員になった時に。

私たちは色んな先生や子供たちを支援します。

全ての先生や子どもたちに平等にあたりたいと思うでしょうけれど、相手は生きた人間です。

運が良ければすぐにあなたをすぐに好きになってくれるかも知れません。

偶然あなたがすぐに解決できることを相談してくれるかも知れません。

うまく解決したり、何かを作ったら、思い切り「ありがとう」と言ってくれるかもしれません。きっとステキな時間が過ごせます…と言われたり、学校で必要な仕事です…と言われてこの仕事をすることにした方もいるかも知れません。

 

しかし、聞いてください。もしかしたら、あなたのことがあまり好きでない人もいるかも知れません。

先生も、子供たちも、そこにいるのは生きていてそれぞれの人生が文化が価値観がある「人」です。

今日は体調が悪い人かも知れません。

仕事で辛いことがある人かも知れません。

プライベートに何かお困りごとがある人かも知れません。

あなたにきつく当たる人もいるかも知れません。

全くわからないことを質問してきて、答えられないとがっかりされてしまうかも知れません。

でも、それは相手が悪い、相性が悪い、文化が違う、そんな簡単に見切りをつけないでください。世の中確かに誰とでもやっていけるなんてことはないかも知れません。

 

だけど、これらはひとつひとつ、ある程度、発生する確率をコントロールすることができます。そのためにやるべきことを書いてみたいと思います。

 


1.自分を整えましょう。

 


笑顔で挨拶をしましょう。

丁寧な言葉を使いましょう。

毎日お風呂に入りましょう。

手を洗いましょう。

歯を磨きましょう。

慎重に動きましょう。

丁寧にものを扱いましょう。

身の回りを清潔に、綺麗に、

働く場所を少しずつ整理整頓をしましょう。

埃や汚れ取ってみましょう。

そういうのを嫌う人は少ないです。

 

健康に気を使いましょう。

お酒は飲み過ぎないようにしましょう。

食べ過ぎに気をつけましょう。

たまには歩きましょう。

できるだけよく眠りましょう。

何より自分自身が元気で健康でないと、

どこかが痛い、苦しい時に、「怒り」や「悲しみ」はやってきます。

人を許せなくなります。


2.観察しましょう。

 

先生方の様子を見てみましょう。

先生方の発言に注意を向けましょう。

それぞれの先生がどんな方なのか、時々でいいので、その人自身を観察しましょう。

どんなことがお好きなのか、趣味はなにか。

そして何が嫌いなのか。どんなことが得意なのか、苦手なのか、興味をもってみましょう。


学校でどんな授業が行われているのかにも興味を持ちましょう。

子供達の様子に注意を向けましょう。

どんな話をしているか、どんな服装をしているか、もちものなども見てみましょう。

学校の掲示物を見てみましょう。

子供の作品だけでなく、新聞やポスターも。

 

その学校に馴染みのあるものを、そこでの方言みたいなものを、わからなければどんどん聞きましょう。

 

3.自分から調べましょう

 

学校にあるものをもう一度、知っていると思っているソフトでも、基礎から復習しておきましょう。

知っているソフトや機器でも、メーカーかバージョンが違うならどこが違うのか確認しましょう。

教科書や教材をよく見てみましょう。

自分たちが小学生だった頃とは変わったところがたくさんあります。

それより、当時は子供だったので知らなかった目的が今なら分かるかもしれません。

 

相手の世界を知ることで、見えてくることがたくさんあります。

相手の世界の言葉で話しましょう。

あなたが思うよりずっと学校教育は深く広い。

日本だけでも多様な文化や歴史がある。

自分の価値観だけを狭い考え方だけを正義にして学校に挑戦するのは無謀です。

 

私たち支援員は何より広い心で、広い守備範囲で、そして強い心と体でこの仕事に臨まなくては、本当の意味での支援になりません。

我々こそ、多くの情報を冷静に、的確に見て、聞いて、考えて、判断してさらに、アイデアを次々と発信していかなくてはいけないのです。

そうでないなら、ただの製品や機械の使い方を教えるだけなら、我々はいずれもう5年もしたらAIに取って代わられてもおかしくないのです。

好き嫌いで仕事の相手を選んでしまったら、

その支援では学校を支えられない。

自分を今より少しでも多くの相手に好きになってもらう方法は、たくさんあるのです。

 

心と体と教養の安定を保つ努力はいくつになってもできるものです。その仕事を本当に続けたい、人の役に立ちたいなら。支援するというのは、安心を与えられる人になることですから。