ICT支援員はこんなことができてほしい

先日、私個人のプロデュースでICT支援員さんを導入したのだが、ICT支援員に何がやってもらえるのかがまだまだ全然周知されてないんだと、毎回説明のたびに感じる。ああでも、私が思ってる支援は本当にスタンダードなのだろうか。とはいえ、「そんなことも頼めるんですか?!」っていう反応は嬉しい。

少なくとも私がプロデュースするなら

●授業支援

   授業への立会い(障害発生時の対応や子供達の操作支援、先生の操作の黒子など)

   授業の教材作成

   授業のための機材運搬設置片付け

●校務支援

   先生方へのOfficeやその他校務で使用するソフトのサポート

   作業効率をあげるためのICT活用のご提案

   ホームページ更新・ホームページ更新に伴う写真・動画撮影と、その編集

   学校調査アンケート集計

   連絡網アプリや校内のアカウント管理

●環境整備支援

   ICT機器の保管場所や設置場所のみなおし

   各機器のラベリングと管理

   定期的な動作検証・清掃

   保守業者への適切な連絡

●教員研修

   電子黒板、実物投影機、各種ソフトウェア、プログラミング環境など、ニーズに合わせた研修

 


このあたりがデフォルトだと思う。

 


そもそも先生が使い方にとまどうものが多い上に、各部屋に配備していつでも使える状態でないために、こういった仕事が発生しているわけで、本来ICTは業務効率化のために使われるべきだと思うのに、反対に手間がかかってしまっている。

私が経験上一番お役に立てるのは、その部分を埋める仕事である。ただ、それだけなら、そのうち要らなくなる仕事だと思われても仕方ない。自分自身いずれ消えゆく補助輪であると思っていた。

 

各部屋に機器が整備されて、子供達も一人一台、すべてがオンラインで動き、なにもかも自動化された世界。

しかし、例えば「○時間目は〇〇をやるので、提示機器を準備しておいてください。タブレットはグループで使うので10台と先生用1台でいいかな、あ、あと、この教材をあらかじめ配布しておいてください」なんてご依頼をいただいた場合、固定された機器ではできることに限りがある。(さらにお金をかけるなら可動式で部屋中どこにでも投影できればいいのだろうけど)そして、先生の頭にあるイメージからその先を想像するのは、人だからできる場合も多いだろう。

提示装置はどの位置にセットしておけば良く、タブレットは10台といってもトラブル対応のためにあと2〜3台は持って行って同じ状態にしておくとか、あらかじめ配布する資料を万が一消してしまったりする可能性を考慮してその教材をUSBなどに入れて持っていくなど、つまりその先生のやりたいことを一方先んじて叶えていくことができるのだ。

 

こう書いていると、支援員要らずのシステムって、こうだなあと思い浮かんでしまうので、自ら仕事を葬り去ってしまいそうだが。

話がそれらが、データが消えるのは自動保存があれば良く、クラウドに定期的に自動保存されるアプリなら、消えてしまっても端末を変えて続きができるだろう。クラウドの良さはそこなので、手動保存ではなく、リアルタイムでクラウドにアップデートがいいだろうな。

 

そういうお話を一校一校回ってしていけたら、もっと良い支援ができるのに、と歯がゆい。

ただし、これほどやらねばならないと使命感に燃えている支援員もそこまで多くはないかもしれない。

でも、少なくともこの仕事をしていて、これだけのお役に立てるなら、そう簡単にはこの仕事はなくならないと思っている。

個々の先生に、子供たちに、臨機応変な対応をすることができる。だからこそ人間が支援する意味がある。

 

少なくとも私がプロデュースする以上は、そういったニーズに応えていける支援がしたいし、支援員さんにもそれなりの報酬があってほしい。もちろんお客様に大きすぎる負担がないようにもしたい。本当に難しいけれど、お金をかけて意味があったと実感してもらえるだけの仕事がしたいのだ。