ホスピタリティとICT支援【その1】

私の仕事は、お初の学校に出かけて、そこで数時間の間お部屋をお借りして研修会を行うというものが多いのですが、支援であっても、研修講師であっても、ひとつだけ、絶対に行っていることがあります。それは、学校を離れる際に、来た時よりも綺麗にして部屋も機械もお返しするということです。(後ろが詰まっているから終わったら片付けもしなくていいから帰ってくださいという時は仕方ないですが…)
私は自社のデモをするのではなく、どちらかというと導入後のお客様の機械を使って、研修をすることがほとんどなのですが、数年経った機器は、少なからず汚れたり傷んだりしています。
また逆に、入れたばかりだと、本来開封して接続が済んでいる方が良いものもそのままになっていたり、使いづらい状態のまま放置されていることも。
その機械が自社の導入であろうと、他社もしくはお客様の自前(学校購入)であろうと、それは関係ありません。
帰るときにはなるべく良い状態でお返しする。
そのために、マイクロファイバーの目の細かいクロス、ハンディモップ用のお掃除シート、ブロワーなどは必ず持っていますし、場合によってはマイクロファイバーのタオルはプレゼントしてくる時もあります。支援員だった時は、機器にナンバリングをしたり、剥がれそうなシールを新しく貼り替えたり、チョークの粉だらけの機械を綺麗にしたりなどもよくしていました。
また、面倒な接続が必要な機器や、出し入れが頻繁な機器は、設置場所を相談して、そこにきれいに設置して、その場所、設定値などの状態を先生に写真を撮っておいていただいたり、出し入れするならビニールテープでばみっておくなどの工夫をお伝えしたり。
こう言ったことができているかどうかで、その学校での活用は実はとても変わったりします。
ICT支援員はSEやCEの知識と授業の知識があればいいと思っている会社も多い気がしますが、それなら、ICTに長けている先生がいらっしゃれば支援員の必要性は感じられなくなります。
本当に後々まで学校の活用促進に貢献する支援というのは、そこだけではないのです。
気持ちよく、長く、安全に使うための工夫と管理。それは1番面倒臭くて、明確に必要な仕事としては誰もやっていないことなのです。

支援員を育成する上で、このようなことをトレーニングしたり、話し合ったりすることがまだまだとても少ないと感じています。

我々のようなものでなくても本当は必要なこの考え方は、会社での教育でも、学校教育でも、そして今の子育てにも足りていない部分な気がしています。

次のブログで、もう少し別の視点からの話をしたいと思います。

[つづく]