ビスケットファシリテーターデビュー

4月27日、某自治体のICT支援員さんと指導主事の先生を対象に、ビスケット研修を行いました。受講者は13名参加で全員自分のパソコン、タブレットスマホなど様々な端末を持ち込んでもらって、自前のポケットWi-Fiに接続して実施しました。あえて環境を統一しなかったのは、様々な端末を使うことについて、どのくらい学校に提案する際の障壁があるかまとめて試して見たかったからです。

ネットワーク環境に関する障壁は、この後現場で支援員さんたちに試していただくことで、この自治体については、フィルタリング、無線の強さ、セキュリティ関連の障壁、運用する上での障壁を確認してもらうことができるでしょう。

 

研修は、午後の13時から16時。

あまり前振りをしないで、始めにビスケットのサイトを紹介し、起動の仕方をいくつか説明しました。そこからアプリをインストールしてもいいですし、Webブラウザから見てもOKということで、各々が持ってきた環境にあわせて準備をその場でしてもらいました。

ちなみにこの自治体は、Windowsタブレット、ノートPC、iPadと色々な端末が入っています。

この自治体ではデバイスによる制限はないということも支援員さんたちには理解できたと思います。


予め練習用のブックを私の方で作成しました。初めてのファシリテーターなので、まずは基本に忠実に先日習ったことに注意しながら、ビスケットランドをやってみました。
そして、「感染」、感染の応用、「卵が割れたら」からゲーム作り、さらにシューティングゲームはどうやったらできるか?を考えて独自のゲームを作ってもらいました。
ゲームを作っている時に、それぞれがイメージする「シューティングゲーム」はどんな背景か、敵はどんな動きかなどを思い描きながら、どうしたら玉の当たり判定ができるのか、お互いの作品を見たり、どうやってやったのかを共有したりしながら、進めました。
作りたいものを具体的にイメージして、その様なモノになるにはどうしたらいいのか?を自然に考えて試行錯誤しながら成功までたどり着くのに、非常に短い時間で進むのを見て、ビスケットが人により近いプログラミング言語なのだという意味を実感できました。

 

ひたすら頭を使った後は、気分を変えて、不思議な模様を描くプログラミングをして、「わー綺麗」とか「何でこうなったのかわからないーw」と歓声を上げながら、どんどん描かれる模様をみんなで楽しみ見せ合いました。

偶発的に作られるデザインを、さらに自分の思う様な模様にしたいと考える人も出てきて、今までに体験した機能やメガネの使い方を駆使して、面白い作品がたくさん生まれました。

 

プログラミングということについて、次のステップに進むための足がかりを少しでも考えてもらえたらいいなと思い、矢印とおばけのプログラムも最後に少しだけ見せました。

 

3時間研修という話に、みんな最初は「長い」と言っておりましたが、20代の若者から60近い年配の方まで、ひたすら「つくること、かんがえること、おどろくこと」に夢中になって楽しんでもらえたと思います。

みんなICT支援員さんですから、操作に不安はないとはいえ、ビスケットを予め知っていた人でも、全く知らなかった人でも、ちゃんとワークショップをやると全員が退屈も挫折もなくできたので、ファシリテーター研修を受けて良かったなぁと改めて満足な気持ちになりました。

 

実際にファシリテーターをやりながら、自分にもたくさんの気づきがありました。
私は立場上研修を提案し、作る人間なので、常に与えられた使命を背負って、依頼者も受講者も納得する研修をしなくてはなりません。

楽しいだけでは納得してもらえない立場でもあるのですが、ビスケットを幼稚園、小学校、中学校など様々な対象者にご提案する際に、どう説明すると訴求力があるか、説得力があるか、そんなこともここで少し見つけることができました。

 

支援員としては、ビスケットのみならず、scratchを始め、今世に次々とリリースされる、あらゆるプログラミング教育コンテンツやツールに出会う可能性があり、支援しなくてはなりません。また、何がおすすめ?なんて質問が、現場での決まり文句になっていますので、その時に、ご提案できる選択肢をなるべく多くもち、それぞれがその先生の望むものなのかまで考えながらご紹介したいと考えています。

 

今回はビスケットファシリテーターをやらせていただきましたが、プログラミングのみならず、他のものについても、やはり今まで以上に貪欲に知識を蓄え更新し、発信していく努力だけは怠ることができないなぁと、改めて感じました。

 

またどこかでファシリテーターをやる機会はありそうなので、2回目も早くやりたいですね。