【ICT支援員さんのお仕事によるスキルアップの軌跡を振り返る】

こんにちは。ICT支援員さんがこれから増員されそうです。良くも悪くもやることが山積ですが、ICT支援員さんをやってみたい人はちょっとこれを読んでおいてください。

私たちの役割はまだ正直明確になっていません。みんなが好き勝手言ってます。

でも、私たちは少なくとも「学ぶ」ことを理解して身につけている必要があります。

 

学校で支援員さんとして何かを聞かれたとき、私は何をしてきたのか?
はじめの頃味方はインターネットか本屋で立ち読みする本しかありませんでした。本にもものにも投資はしましたが、稼げるようになるまではそこまで何でも買えませんでしたしね。

さて、問題にぶつかった時、先生から全く知らないトラブルを相談された時。学校では何をしなくちゃならないか?というと、

 

①検索する
②試す
言語化する
④教える
⑤記憶・記録する
⑥再利用する
⑦応用する

 

このような工程を決まった時間内で何回できるかを試されます。時には平行処理もしています。学びのプロの先生方にはこの手順は当たり前のことかもしれません。

つまり、単純に、これが繰り返せたらあっという間にスキルが上がります。

 

誰かが質問してくれる方が、自分は調べて新しい知識と技術が付きますから、わからないことを質問されることは自分としては大好物でした。

 

私たちは、ICT支援員だけではご飯が食べらない人も多いから、まったく別のお仕事もしている方がたくさんいます。常駐ではないので、特殊な学校の機器は訪問した時しかさわれません。私も始めた頃はまだ三女が幼稚園で、上に小学生の子供が2人いました。帰れば家事があって、使える時間はすごく限られていました。だからこの仕事ばかりやってるからできるというのはちょっと違います。

でも、私が知っているスーパー支援員さんはそういう境遇の方が意外と多いです。
子育てや他の仕事を犠牲にしているか?といえばそうでもない。

 

ICT支援員さんは、学校でまずコミニュケーションが必要などと言われますが、せめて話しかけやすい雰囲気は作っておきたいですね。

これはまた別途。

 

さてここで、
①から⑤が高速化すれば、その支援員さんにはたくさんの情報が蓄積されます。
支援員さんには会社で雇うなら会社のスマホとかタブレット貸与してほしい。丸腰自前は危険です。

支援員さんは先生や子供に聞かれたら解決策をお伝えする必要があります。


③④があるため、言葉にでき、アウトプットをすることで記憶として定着します。つまり⑤がスムーズになります。
ここはトレーニングが必要でしょう。

 

⑤ができてる人は、⑥ができるから、もうら①から③がいらないので、もっとスピードがアップします。


さらにトラブルに関しては、⑦として、それが発生しないためにはどうすればいいのか?と考えられるようになれば、仕事は簡単になっていきます。
イデアに関しては、他の教科やシチュエーションでも使える技を蓄積できていれば当然引き出しは増えていきます。

 

①②が不十分だと、そのあとは完全にストップですよね。だから検索は無駄にフィルターされず、ネットワークは速くなくてはいけません。同じことが先生にも子供たちにも当てはまるので、GIGAスクールで端末を手にすることは悪いことではないと思っています。スピード重視で。

 

②で検証をすることもとても大切。実機を使う、操作してみる。学校の環境でも通用するか試す。どの端末でも可能か確実にできるパターンを探すと同時に、できなくなる条件なども見つけられます。
私は個人で買えなかったから、電気屋さんや、学校の休み時間で触って覚えました。

 

③と④は、言葉の力が試されます。
マニュアル作成をするなら、Officeソフトなどのドキュメント作成能力が問われます。

 

⑤では、また聞かれた時のためにデータを取り出しやすくしておくスキル。古いデータを更新しておくスキル。昔はノートでした。

 

⑥を踏まえて保存形式も意識します。リサイクルしやすい工夫を考えると良いです。
画像にしておくとかPDFにしておくとか。

⑦で、蓄積した情報を組み合わせたり、出会った条件に当てはまるよう工夫をします。
また、トラブルの場合、②でどうしたら起きないかがわかれば、予防の対策を提案できるかもしれません。

 

このサイクルがスーパー支援員さんを育んでいるものですが、今圧倒的に足りないものがあります。それが、
【⑧共有する】です。他の先生に共有、こどもたちに共有、管理職や委員会にも共有、支援員さん同士でも共有。


多分これまでの学校ICT活用の推進がうまくいかないのはここが止まってるからです。支援員さん同士もそうですが、学校内でもやってる先生と未経験の先生が極端なのは情報が届いていないのも一つの原因ではないでしょうか。

そして、「やらねばならない雰囲気」も必要です。いつまでも自分だけはやらずにスルーなんていうのは学校全体をストップさせかねません。

 

これから必要なICT支援員さんを十分に機能させるには、これらの体験を通して自分で蓄積していく、「学ぶこと」のステップを身につけていない人には、事前に教えたりトレーニングしておく必要があると思います。できる人も、このように言葉にして仕組みを理解すれば、教員研修もある程度トレーニングすればできるようになるでしょう。


ICT支援員さんは学校のICT活用のプラットフォームを作る人になってくれたらいいなあと個人的には思っています。

他にもこれができたらいいよ!っていうものは出てきますが細かいものはまた追って書いていこうと思います。