寝た子を起こす気はないけれど「ICT支援員」という名称を変えてほしい

こんにちは。このブログはいつもiPhoneの画面からフリック入力で、思ったままを書きなぐっております。心の叫びです。勢いで書きますので、ツッコミがあればぜひ。そして、こうするといいかも?ここがダメかも?というご意見は本当にお待ちしてます。

まずは、連絡先。info@pa-rana.com

コメントにしないのは、正々堂々お話をしてくださる方と会話したいからです。

 

そういえば、先日のブログを読んで仲間になりたい!と言ってメールをくださった方が何人もいらして、もう泣けました。ここでお礼を言います。ありがとうございます!

 

いろんな人がいて、クレームついたり、もちろん捨てメアドで書く人もいるでしょうけども。そこまでしてクレームだったらそれはそれでご興味をいただけたということでありがたいことです。

 

さて本題です。会社を起こすことにしました。

まだ色々ありまして、準備中ですが。

儲からない業界へのチャレンジです。

皆さんはICT支援員さんのことどう思っておられますか?

 

現状、「ICT支援員さん」っていう仕事は、「支援」だから「手伝い」だよね、ということで、つまりアシスタントや、「副」で何か責任を持つ仕事ではないから当然メインよりは安くて当然という見解なのだろうというのが、会話や文章の端々に見て取れる。私にかけられる言葉も、憐まれてたり、明らかに下に見られているのがありありとわかり、そういう人に「なぜ関係ないあなたに私は見下げられたり憐まれなきゃならないのか?ICT支援員の仕事を少なくとも私は、誇りをもって全力でやっている。この仕事は本当に手加減せずにやっていいなら間違いなく結果にコミットするどこかの企業のように人を変えられると思っている。そしてそれは日本を再興できると信じている」と言ったとしても、やはりそういう考え方って下に見てる人間からいくら聞いたって、響かないのが人の性な気がする。

 

この教育業界だからこそ、その人が「人」を、「人が誇りをもって人のために働くこと」を大切にする人なのか、どんなに肩書きが偉くなってもどんなに他人が崇めていても、会話して数秒で、この人とは言葉では理解し合えないとわかることがある。口先で私と対峙した時だけ感じよくても、この仕事をばかにしてるかどうかは透けて見える。

これまでも何人もそういう人に出会っている。その人たちは私たちだけでなく、周りの自分に頭を下げる人を全て馬鹿にしているのがわかるから、申し訳ないけどわざわざ理解してもらうために大量の言葉を使って解説することはない。だって相手は理解したいと思ってないからだ。

【人は望んでいないことを受け入れない】

これが真理だと思っていて、だから「支援の心」は相手の望むことをじっくり読み取り、様々な方策を立てなくては受け入れてもらえないということを知ることだ。

直接その人から見返りをもらおうとしてはいけない。「支援の心」を持って全力でやったことは、必ずどこかで自分の糧になる。

風が吹けば桶屋が儲かるくらいの勢いで遥か遠くから自分に恩恵がもたらされる。それはどんな心で仕事をしているかにかかってくる。

 

しかしながら、今日本はICTの力を拒否し続けて、こんなに貧しく情けなく自己肯定感のない国になってしまった。それをなんとしても変えたい。ヒントはICT支援員を苦労しながらも、待遇が悪いと思いながらも、それでもやっている人たちの多くは、「進化した人間」が多いことに気づいたことから得た。

 

もちろん本人に自覚がない人も多いけれど、なぜ進化した人間だと感じるかといえば、これまで、支援員の心得などのスタートアップ研修をやってきて、初めて会う10数名の支援員さんに研修をしてみて、「必ず成功する支援の心を持っている」と思う人が本当に多かったからだ。一般的に出会う人も私はたくさんいるのだけれど、その中でも本当に多い。動いていないだけ。今こそこの「進化した人たち」の力を借りて日本を変えたい。

そのために「ICT支援員さん」に「もう一つ」権限を与えてほしい。それは、強く推進して良いというお墨付きだ。やらない人はやってもらうために動いていいよという後ろ盾だ。

 

なぜなら、支援する先生、その先生個人がICT活用をやりたくないならやらなくていいのはあくまで本人のために使う部分のみだからだ。プライベートでは原始時代のような暮らしがしたければそれでももちろん構わない。

自給自足は一つの課題でもあるからだ。素晴らしいことだと思う。

しかし、貧困に陥った日本を変えるには教育を変えなくてはならない。これまでは「ICTを使うことが目的じゃない」とか「ICTはただの道具」だとか、そんな定義を口にできるのは本当に使って、失敗した人だけだ。「あ、失敗した」と感じたのがICTのせいではなく、自分のせいであることを感じるような失敗経験がある人だと思う。

そしてその認識を持って、成功経験をした人がこのセリフを言っていいと思う。

やらない人にICTをディスる資格なんかない。

 

教育を変えていくために一人でも多くの先生方にICTによって変えられる学びがあり、ICTによって救われる子どもたちがいて、ICTによって救われる保護者の方々がいるから、そこから逃げないでほしい。すくなくとも学校教育はこれを変えるにふさわしい全国にこんなに拠点があるすごい組織だからだ。すごい組織の人たちが、すごい役目を放棄しないでほしい。このみんなにやってほしい、私たちが推し進めたいICT活用は、やたら目立つパフォーマンスでこどもの目が輝くとか言ってるようなやつではない!そんなのをあなたにやってくださいなんて言ってないのだ。これだけはわかってほしい。

魔法のようにタブレットをササっと操作して、かっこよく見せるエフェクトまで準備して。そんなのじゃないから安心してください!お願いします!

 

ちなみに最近自分はICT支援員さんではない。たまにしか現場で授業支援するチャンスがなくなったからだ。研修講師と運用コーディネーター(この名前は私がつけたんだけど)の仕事がメインだ。

この仕事は支援員さんよりずっと楽だと思っている。はっきりいって、現場で毎日支援をするのは恐ろしい。いかにこれが恐ろしいことか。だから今私は、現場にいる人には知識も技能も多分敵わない。頭が下がるし、力を借りたい。私が支援員さんたちにできることは、立場の違いで見えることがあって、それを伝えることだ。現場視点でずっと暮らしていると、先生方の視点に立つ場合と、ICT支援員という視点に立つ場合が多い。時には保護者視点になることがある人も結構多い。
前者は先生と仲良くなって、先生の悩みや苦しみを目の当たりにし、感情移入していく。現場の声を聞く時、それも「こんなもの使えない」これをぶつけられるのが我々だ。苦しい。自分はなにも悪くないはずなのに、ICTを導入しようとしている側に肩入れをして促進しようとしている側だからだ。

 

ここからは業者の方に聞いてもらいたい!GIGA前の現場はもうそれはそれは酷く、原因はそれこそプアなネットワークの上に、無神経にネットをガツガツ使って動作するアプリが導入されているせいだったり、そもそも不良品なのでは?と思うような動作の不安定な機材やアプリがβテストか?というくらい平気で入っている。また購入する側と、売る側の機能面での認識がずれている、動作に必要な要件の認識がずれているのが原因だったりもする。

さらに設定もどう設定すべきか、使う人の立場に立って設計されておらず、ほぼデフォルトでインストールされていたり、現場の指示が隅々まで届いていなくて、設定ぬけや、設定ミスが頻発している。これは指示する側も、わかっていない場合と、わかっていても伝え方が適切でない場合と、受ける側との関係が良くないからお互いすり合わせをせず、「言われからやったんだ」という責任転嫁などの多くの原因からなっている。そして、使え使えと言う癖に、何にも検討されていないフィルタリングや復元。フィルタリングや復元は、丁寧に設定したら本当は役に立つもののはずだし、必要なものなのに、それを台無しにしながら現場を縛り続けてきた。

これが銀行や駅などのシステムだったらどうだろう。一つのミスで大事件だ。テロに近い。

でも学校だからこれがある。だって「どうせそんなに使わない」からだ。そして動かなくてもまあちょっと怒られるくらいですんでしまうからだ。しかし、それは現場と直でやりとりする私たちICT支援員さんや、研修講師は、真正面からぶつけられ、自社や委員会の悪口を聞かされそれに反論もできないし、すぐに直すにも故障でない限り仕様書とちがうことを、個人で修正はできないのだ。ものすごい悪口を私たち支援員さんは基本そのまま委員会や業者に伝えることはない。報告書などに「こんな障害がありました。」「こんなお声が上がっています」くらいは丁寧な言葉で書くだろうけれど。おかしいところをICTの力とICT支援員の力で集めて検討してアップデートしてください!!!そして現場にフィードバックしてください!!!

 

毎日浴びせられるどうにもできないクレーム、自分のせいでないクレーム。

今やりたくない人、自分のやり方でしかやりたくない人にとってこれは格好のターゲットであり、言い訳なのだ。こうして、どんなに予算を割いて導入しても使われなくなる。

この情報がまず学校内、もしくは現状把握している委員会内でスタックしている。

 

クレームを言われたことがないと言う支援員さんもいるだろう。よほど順調で潤沢でうまく稼働している学校なのかもしれない。

それならそのノウハウは本来他の学校にも広まってほしい。なのに学校は完全にそのノウハウを外に出さない。というか頭にない。なんというか、学校は公的機関なのに、なぜ自分の学校だけよければそれで完了なのだ。公的な機関なら国がよくなるために、かっこいい公開授業や輝かしい表彰状ではなく、生の、本当のノウハウをなぜ共有できないのか。

そこに入っている業者の考え方は公的機関ではないからもあると感じる。自分の企業が成功すれば、他の自治体の入札も自分が取れる。ここは競争社会だから、成功したメソッドは誰にも見せない。支援員さんたちもその「社外秘」という言葉を曲解していて、同じ会社ですら別自治体だと情報は隠蔽される。

競争のために「社外秘」とすべきことと、自治体の安全のために「セキュアな情報」とすべきことと、学校の安全のために「公開してはいけない情報」と『特になんでもないこと』をもっと適正に分けていかないと、本当にもう絶望的にお話にならない。延々と車を回し続けるハムスターのようだ。

「こんなすごい実践をしました!!!こんな使い方は見たことがない!革新的だ!!」って書いてあるけど「いや、もう10年前にそれやってるよ…」みたいなそんなディスり合いも悲しい。ICTは機械のことでもロボットのことでもプログラミングのことでもなく、「情報」を「相互通信」する「技術」じゃないのか?

私間違っているだろうか?

 

この莫大な情報の流れを私たちICT支援員の力を合わせて、整えて機能させていきたい!

これが本命だ。そのために、先生の背中を押していいよ!というお墨付きと、大事なことは業者さんたちや委員会さんに適切に伝えられるスキルと表現力を身につける訓練がどうしても必要なのだ。だからこれから増えていくICT支援員さんをGIGAのために仕方ないからと適当に入れ、機能をさせず、一応5年もやれば文句言われないだろうから打ち切りにし、なんの効果も得られない上に支援員さんたちは仕事を失う。スキルも伸びなければ、安すぎる賃金と重労働で、出てくるのはSNSへの悪口や愚痴。

何一ついいことは起こらない。そうやって、この仕事は機能を封じられたまま、「ICT支援員なんて儲からない」という不名誉を着せられて、どんどん市場価値が下がってしまっているとすら感じる。

 

この最悪な状況を必ずひっくり返して、すべてを機能させれば、私は学校現場から日本を変えられると信じている。