「しあわせ」とICT支援

転職や起業が当たり前になっているけれど、
一箇所にいても、一人でやっても、結局目指すものが自分の中にあって、試行錯誤しながら自分の一番好きなものを探し続けられたら、どこにいたってきっと何かを手に入れられるんだろう。
それも人それぞれなんだ。それが「安定」「お金」「人との繋がり」「家族」「出世」「人助け」「使命感」などみんなバラバラだ。
それでその人が幸せなら、他の人の価値観で決めた幸せを押し付けたり、間違ってるなどと変えさせようとする必要はない。だけど、多くの人がそうやって他人の幸せを間違ってると否定して変えさせることに時間を費やす。変えさせることで、その人が望む幸せに繋がる時だけ、そのアドバイスには意味があるのに。

ICT支援員は、その学校が、その先生が望む「教育」「授業」に寄り添うのが基本だ。
自分の教育観を持ち出すことは普通しない。教育について直接児童生徒、保護者との関わりを深く持ち、何年も「授業をする」という現場を踏んでいない私たちが、押し付けるような活用はどれも受け入れられない。
私の研修にテキストがないのもそのためで、相談されている先生や、受講してくださる方の個々のお困りになるべく沿うような内容をその場で作るからだ。
そもそもお困りがない(興味がない)人には、楽しい、興味を持てるそんな話からでないと、何も始まらないので、まずは「おっ!?」と思ってもらえそうなネタから。

一人で頑張ってる、変えられないルール、超えられないお金の壁を無理に壊そうともがいている人には、違う視点で考えたり、頑なになって一方向しか見えなくなっている人に、こっちもあるよと出口をいくつか提案する。しかし、その実践がいつしかルールを変えられる力になったりすればとても嬉しい。
でも、「一人で頑張ってる」と思っている人は周りに期待をしなさすぎるケースも多いから、周りを巻き込む手伝いをする。周りをあてにする方法を少しアドバイスする。「楽になってほしい」これが私の目的かもしれない。

行政と委員会と業者だけに決められてしまっていた設定や運用ルールも、ここ数年は私たち現場の事情を汲んで、支援員の報告や提案から、活用しながら設定や運用ルールを変えていくことが可能になってきた。
ただし、きちんとしたアフターサービスに予算をとっていることが前提ではある。
これだけは、コミュニケーションスキルに依存することも多いと思うので、最近「コミュニケーション」にこだわり始めたのはここが原因だ。

私たちのチームがうまく回っているのは、支援員の情報収集能力とそれを汲み上げて営業や委員会に「上手に」理解してもらうことで、「気持ちよく」SEさんやCEさんと連携して、そこにより良い活用をしてもらうための見直しをする余裕が出てくるからだ。また、私のようなフルタイムで働けて、自由度の高い人間が支援チームにいることも大切だ。
もっと私のようなスタンスの人がたくさんいたら「死蔵率」は下げられると思うので、ここを厚くしたいところだ。
今年は昨年始めた「コミュニケーションスキル」をあげるセミナー活動と、自分と同じような仕事をする人を増やすための活動に力を入れる。
あと、もう一つ企画を考えているので、それを今年は実行してみたい。